若かりし頃、
スクリーンに齧りつくように観た
映画『スティング』の見せ場は、
やはりあのどんでんですよね。
いわばラスボスを騙くらかすため、
自分たちを死んだと見せかける。
騙されるのはラスボスだけじゃなく、
映画の観客も一緒という
憎いつくり方でした。ぐぐっときました。
たぶんそれと同じ頃だと思います。
テレビ漫画の『ルパン三世』でも、
ぐぐっとくるシーンがありました。
銭形たち警察をてんてこ舞いにさせようと、
あっちもこっちもルパンだらけにする作戦。
街を行く一般人を変装させて、
ルパンだけじゃなく、
次元、五右衛門、不二子も
ぎょうさん溢れさせ、
果ては銭形のコピーも練り歩く。
あれも、ぐぐっときました。
そんなぐぐっと場面を使って、
お話の中に盛り込めたら、楽しいだろうな。
でも、アイデアをそのまま使ったら、
二番煎じで興ざめだろうな……。
で、この『火星に住むつもりかい?』。
いやいや興ざめじゃあありませんでした。
逆に新鮮って思えちゃった。
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