2018年4月24日火曜日

『ヒトごろし』(京極夏彦)読みました。


何かのきっかけで、時々思い出すのが
「完璧な人間なんていないよ」
ってセリフです。

ビリー・ワイルダー監督の映画
『お熱いのがお好き』に出てくる言葉。

正確には違うかもしれないけど
ぼくの中ではこんなシーンとして
記憶されてます。

お金持ちの紳士から求婚されて、
結婚はできないと断ったオネエが、
ぱっとカツラをとって
「だって私、男だから」
ってカミングアウトする。

それに答えて紳士が、
「完璧な人間なんていないよ」と言い、
そんなのは問題にならないと
笑ってくれる。

あれが確かラストシーンでしたよね。
ちゃうかな。

まあ、でも、
そうなんですよね、完璧な人間はいない。

同じように完璧な小説もないだろうし。
あ、完璧な文章もないって
村上春樹さんも何かの作品の冒頭で
言ってたような気がするし。

で、この『ヒトごろし』。

面白いんですよ。
京極さんがイメージしたんだろう
土方歳三キャラにはめ込むため、
ちょっと強引に持っていくトコもあったけど、
それはそれで潔さを感じたし。

とはいえ、
「やっぱ完璧な本ってのはないな」
と思ったのは、この厚さと重さ。
(だって1000ページ超えてます)

持って読んでいたら、
手が疲れちゃってすぐ挫折。
その度に『お熱いのがお好き』のセリフが
頭に浮かんできました。





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