2018年4月5日木曜日

『石上三登志スクラップブック:日本映画ミステリ劇場』(石上三登志 著/原正弘 編)読みました。


このところ
(と言っても前2回についてですが)
十年以上前に取材した人格者の話とか、
映画学校時代の小ネタなど、
過去のことばかり取り上げている気がします。
なので、今回もそうしようかと…。

まあ、年齢が年齢だけに、
ノスタルジックな気持ちに流れやすい
ということでご勘弁ください。

ですので、
もう30年以上前の映画学校時代のこと。

1年次のクラスの終わり頃、
学級文集みたいなのがつくられました。

(とはいえ、どういうわけか、ぼくは、
 その出来上がりを見た覚えがないんです)

文集制作の中心になって動いていたのが、
原さんという人でした。

出来上がりを見てもいないに、
なぜ原さんが世話役だと覚えているかというと、
ぼくの書いた文集用の原稿を、
原さんに渡した記憶があるからです。

最初に渡した原稿は、
「この1年間、楽しかったです。
 どうもありがとう」
みたいなたった2〜3行でした。

でも、それを受け取って読んだ原さんが、

「お前は、2年で演出ゼミに行くんやろ。
 こんなんだけで済ますんかい」

と、それを突き返してきたんです。

ぼくは「わっ怖っ!」って思いつつ、
「格好いい人やわぁ…」と、
密かに憧れの気持ちを抱いてしまった。

なので、それからうちに帰って、
もうちょい長い文章をゴリゴリ書いたんです。

で、この『石上三登志スクラップブック:日本映画ミステリ劇場』。

企画・編集されたのが、
なんと、その原さんなのでした。

やっぱさすが。やる人はやりますわ。
本のつくりも緻密だし。
あとがきなんかの文章もうまいし。
何より、中身(石上さんの評論)が面白い。

今さらですが原さん、
文集にやる気のない原稿を提出してしまい、
すみませんでした。





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